リールを水にドブ漬けして洗う人が増えています。SNSでもよく見かける光景です。
近ごろのスピニングリールは防水機構が入っているので、数秒間沈めた程度で内部に浸水することはありません。ただし中には一発で壊れるリールも存在します。
この記事では、ダイワ・シマノの汎用スピニングリールについて、ドブ漬けしていい機種とダメな機種を整理します。そのうえで、そもそもドブ漬けに意味があるのかという話までします。
結論:判断基準はマグシールドとコアプロテクト
先に結論です。ドブ漬けの可否は、防水機構が入っているかどうかだけで決まります。
| メーカー | 防水機構 | ドブ漬けOKの目安 |
|---|---|---|
| ダイワ | マグシールド | フリームス以上 |
| シマノ | コアプロテクト | ナスキー以上 |
これらが搭載されている機種なら、10秒程度沈めても浸水することはほぼありません。逆に、防水されてない機種は水が入り放題です。
なお、ダイワは上位機種でも一部マグシールド非搭載のモデルがあります。自分のリールの仕様は必ず確認してください。
ドブ漬けできないスピニングリール一覧
2026年時点で、防水機構が入っていない汎用スピニングリールは以下のとおりです。
ダイワ
- レガリス
- レブロス
- クレスト
- ジョイナス
- リーガル
シマノ
- サハラ
- セドナ
- ネクサーブ
- シエナ
- FX
- アリビオ
問題はここです。この価格帯エントリー帯、ではありますが1万円前後の機種も含まれます。決して安い買い物ではありません。それを一度の水洗いで壊してしまうのは、あまりに惜しいです。
ボディが防水されている低価格リールはこの2機種
水洗いの手軽さを重視するなら、防水機構が入った最安クラスを選ぶという手があります。
シマノのコアプロテクト搭載機では、ナスキーが最安です。
ダイワのマグシールド搭載機では、フリームスが最安になります。どちらも1万円台で買えるので、ひとつ下のクラスと比べて数千円の差です。
防水機能がないリールをドブ漬けするとどうなるか
浸水のダメージが致命的なのはワンウェイクラッチです。リールが逆転しないようにするための、ベアリングのような部品です。
水はローターとボディの隙間から入る
浸水経路は主にローターとボディの間です。この隙間は2mm程度しかなく、シャワーで上から水をかける分には入りません。ところが水没させると、そこからワンウェイクラッチまで一気に到達します。
両社の防水の仕組み
そのワンウェイクラッチを海水から守っているのが、ダイワならマグシールド、シマノならコアプロテクトです。仕組みはまったく違います。
- ダイワ(マグシールド):クラッチリングとシールドキャップの隙間に磁性を持つマグオイルを充填し、水が入らないようにしている
- シマノ(コアプロテクト):わずかな隙間に撥水加工を施し、水が直線的に進めないラビリンス構造にすることで防水している。
この動画で浸水実験をされているので、両社の防水性能の違いがよく分かります。
防水機能がない機種は「隙間が空いているだけ」
では防水機構がないリールはどうなっているのか。答えは単純で、クラッチリングとシールドキャップの間が、ただ空いているだけです。水は入りたい放題です。
しかも入ってくるのは真水ではありません。オイル、海水の塩分、微生物、空気中のゴミ。あらゆる汚れを含んだ水です。
そして厄介なのは、ワンウェイクラッチの収納部にもクラッチ自体にも通気性がないことです。一度入った水はなかなか抜けません。結果として、塩分を含んだ水に浸けたまま放置することになり、錆が広がります。
こうなるとシャリ感どころの話ではありません。固着してハンドルが回らなくなります。
そもそもドブ漬けでは内部を洗えない
ここまでで、ドブ漬けしていいのは防水されたリールだけだと分かりました。
ここで気づく人もいると思いますが、防水されているということは、内部を洗えないということです。
ドブ漬けを「内部を洗うための方法」だと思っている方は多いのですが、実際に洗えるのはせいぜいローターとボディの隙間くらいで、回転性能に関わる部分には水は届きません。
洗えるリールは洗う必要がなく、洗いたいリールは洗ってはいけない。この矛盾があるので、私個人としては「浸水のリスクを冒してまでドブ漬けする必要はない」という考えに至っています。
正しいメンテナンスはこれだけ
では何をすればいいのか。答えは一行で済みます。
ラインローラーを水洗いして注油する。
これだけです。
というのも、リールの異音の9割はラインローラーで起きているからです。
「釣り場でテンションをかけて巻くと異音がするのに、家で巻くと何ともない」。この症状が出たら、まずラインローラーを疑って間違いありません。ボディをいくら洗っても直りません。
詳しい手順はこちらにまとめています。

メーカー推奨のシャワー洗浄は必要か
ラインローラーに水をかけるついでにボディを洗うのは、まったく問題ありません。
ただし目的を勘違いしないように。シャワー洗浄は回転性能を上げるためのものではなく、外装の汚れを落とすためのものです。
やるときは上方向から、弱い水圧で。クラッチに水が入らないようにするのが鉄則です。
水洗いの手順はSLPの動画が参考になります。
毎回洗いたくない人向けの方法
正直なところ、私は毎回洗っていません。年間の釣行回数が100を超えますし、道具も車に積みっぱなしだからです。
その代わり、洗わなくて済む構成にしています。
- ラインローラーにベアリングが入った機種を使わない(入っている機種は、カラーに交換してもいい)
- もしくはラインローラーが防水された機種を選ぶ
- 釣行5回に1度、分解して洗浄・注油する
ベアリングは錆びるから異音が出るのであって、カラーなら錆びません。回転の滑らかさは落ちますが、実釣で困る差ではありません。
オイルやグリスは流れてしまうので、定期的な注油だけは必要です。この方法で同じリールを3年以上使っていますが、不具合は出ていません。
オイルとグリスはメーカー純正のセットで十分です。少量ずつしか使わないので、1セットあればかなり長く持ちます。
まとめ
- ドブ漬けOKはダイワならフリームス以上、シマノならナスキー以上
- レガリス・レブロス・サハラ・セドナなどは一発で壊れる可能性がある
- そもそもドブ漬けしても内部は洗えないので、やる意味は薄い
- やるべきはラインローラーの水洗いと注油だけ
- シャワー洗浄は外装の汚れ落とし。上から弱い水圧で
自分のリールに防水機構が入っているかを確認してみて、ドブ漬け洗いが本当に必要なのかを考えて行うようにしましょう。

コメント
コメント一覧 (2件)
[…] 【2024年】ドブ漬け水洗いしても大丈夫なリールとダメなリール […]
[…] 【2026年】ドブ漬け水洗いしても大丈夫なリールとダメなリール […]